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今年で3年目となり、今や今金町の雪祭りともいえる「わたしたちの雪遊び~世代を超えたふれあい~」。
2017年は2月5日に開催され、今年も大変多くの方が来場し、大盛況であった。
去年もいまCh.で記事になっており、子どもたちにとってはメジャーなイベントになりつつあるのではないだろうか。
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今回は今一度、この「わたしたちの雪遊び」というイベントを準備の時点からその思いや何を目的にしているのか、どうして始まったのかを、密着してみた。
私たちの雪遊びの会場は、東部ふれあいホールという場所で行われる。
ホテルいまかねと今金中学校のすぐ近くにあり、雪遊びのメンバーにはもうおなじみの場所。
そしてこの日、東部ふれあいホールでは来たる2月5日に向けて、メンバーが時間を作って集まりそれぞれの係で準備に励んでいた。
この大量に積み上げられた雪は、町中からかき集められた雪だ。
今年の冬は暖かく雪が少ないのが心配されていたが、この集められた雪がこれから大きな滑り台の礎となる。
午前中に機械をつかってどっさりと大量の雪を集められる。
この辺りは素人にはまったくできないことなので、完全にお任せ状態だ。
ところで北海道の1月は、寒いと思う。
当たり前だ。
しかし、いくら暖冬とはいえ、この日は警報が出るレベルの猛吹雪ではないかというくらい、雪と風がうねりを上げていた。
そんなことはいつものこと、とばかりテキパキと準備にいそしむメンバーたち。
いつもなら、いまCh.編集作業をしながらヌクヌクした部屋でパソコンに向かっているはずが、知らぬ間にこの場所に立っていた。
これは、雪が見せる夢幻(ゆめまぼろし)なのか。。
この日はかまくらづくりの準備であったので、夜7時ごろから作業が始まっていた。
大量の雪の山に、あっけにとられそうになる。
山からざくざくといらない雪を排除し、山の上に雪を積みなおして目的の形に整えていく。
繊細さと力強さのバランスが必要で、コツのいる作業に徐々にのめりこんでいくのが分かった。
サイズ的にもいい感じになってきたところで、この日の作業は終了。
一、二週間ほど、このような作業を繰り返していく。
最初はただの雪山でしかなかったが、熱心な作業によって全体のイメージがわかるようにまでなってきた。
ある程度外側の形を整えたら、今度は雪山に穴を開け、かまくらの穴を掘る。
乱暴に掘り進めると、崩れるかそのまま山の上へ貫通してしまうので、丁寧に気を使いながら作業を進めなければならない。
ちなみに、今年のかまくらは、「となりのトトロ」から「ネコバス」をつくるようだった。
細かい部分も多く、特にあのネコの表情を雪で表現するのはかなり難易度が高めな印象。ところが、それをあっさりとやり遂げられてしまうのが、この私たちの雪遊びメンバーだったりする…
こちらに、イベント間近になり、ほぼ完成したかまくらをチラ見せしておこう。
そのクオリティの高さに、思わず感激のあまりすげー!と声に出して叫んでしまうくらいである。
そこにはまさしく、雪で命を吹き込まれたネコバスがいた。
あの雪の山が、どう魔法をかけたらここまでになるのか不思議で仕方がない…。
こうして、大人が大勢集まり、寒空の中2時間以上も作業をし続ける根底には、一手に「子どもたちのふれあい、笑顔を見たい。」
そんな思いが、数週間に及ぶ準備の中からも、強く感じ取ることができた。
今までの準備を終えて、かまくら、滑り台、雪像がついに完成した。
2月4日、今日がイベントの前日である。
前日では、会場内のレイアウトや音響設備、滑り台の危険防止のための網や、外でも休めるイスなどを準備する。
こちらが私たちの雪遊びの会場レイアウトとなっている。
前日に、メンバーがほうぼうに散り、必要なものを用意する。
会場内には、靴で上がってもいいようにブルーシートやレッドカーペットが引かれ、滑り台側とかまくら側が自由に行き来できるようになっている。
会場内には、子どもたちを連れてきてくださった親の方でも利用できるカフェも用意されている。
保健所の指導によって、ホットミルクはセルフサービスになっているが、イベントを楽しむ子どもたちを見守る親の方々への気遣いが施されている。
そして忘れてはならないのは、外の会場を彩るレインボー雪だるまだ。
滑り台、かまくらを含め、会場のあらゆるところにこのレインボー雪だるまが配置されることによって、イベント会場の見栄えがまるで違って見えるのである。
これは最後の仕上げにして、最も重要といえるものかもしれない。
前日の作業を始め、それぞれに綺麗に配置する。
こうして、前日の準備を終えることができた。
あとは子どもたちを元気に迎え入れるだけである。
当日は午前10時からスタート。
だが、よっぽどではないとなかなか10時きっちりから来てくれる家族などいないものである。
それでも、1時間もすればニギニギとしはじめ、会場内はたくさんの子どもたちやその親の方々で大盛況となった。
さりげなく、そして抜かりなくいまルンやだんしゃくんも登場。
ゆるキャラが来ると、子どもたちも大喜びである。
はしゃぐ子どもたちに乗せられて、ノリノリになっちまっただんしゃくんは、一番大きな滑り台を滑り降りてしまった。
大丈夫なのか、色々な意味で。
その後しっかり着地できたからいいものの、危うく全員の顔から笑顔が消えるところであった。
メンバーが夜通しで作ったかまくらや滑り台、いまルン雪像も、何度も何度も繰り返し楽しんでくれていたようだった。
そのほかにも、餅つき、駄菓子屋やたこ揚げ、レインボー雪だるま作りなど、一瞬たりとも退屈させるつもりのないイベントが目白押しである。
こうして、子どもたちも、それを見守るお父さんやお母さんも、ずっと笑顔のまま時間を過ごした。
近年、今金町ではこうした雪まつりは開催されることはなくなり、雪でつくられた滑り台などとは接する機会の少ない子どもたち。
さらに、いろいろな人が集まり、一緒になって遊ぶことで、たくさんの大人たちや、同じ子ども同士のふれあいも生まれたのではないだろうか。
沢山のふれあいと楽しい思い出を持ち帰り、この日の16時には私たちの雪遊びによるイベントは全て終了した。
準備も含め、これだけのイベントを行うということはかなり大変なことである。
このイベントを最初に始めようと思ったきっかけや、どのような思いをもってイベントを開催しているのか。
そこで、私たちの雪遊びイベントの会長である、鷲野将(わしの すすむ)氏に話を聞いてみた。
鷲野会長「元々は、冬の今金でスキー以外のイベントがあったらいいなと思い、仲間と話していたのがきっかけ。今はもうないけど、自分たちが子どもだった頃は町や商工会で雪まつりもやっていて、楽しかったなと。とてもあんな規模のことはできないけど、小さくても町民有志でそういうイベントがあればいいなと、仲間を集めて開催したのが第1回の雪遊び。それでも、年々ちょっとずつ規模がグレードアップしてますね。」
鷲野会長「特に嬉しいのは、子どもたちが始まりから終わりまでずっと会場にいてくれることですね。お父さんなんか、もう死んだ魚のような顔をしていたりしているんですが笑 でも、写真とか見ても、子どもたちはなんだか本当に心から楽しそうな顔をしてるじゃないですか。それがいちばん嬉しいんですよ。」
子どもたちのふれあいと笑顔のためのイベント、わたしたちの雪遊び。
また、タイトルにもある「ふれあい」とはスタッフも含めてとのことで、みんなが無理せず楽しめることが一番だと、会長は語る。
今回、このイベントに準備から参加し、その思いの深さを知ることができた。
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