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前回の続きですが、約134トンの機関車で「男しゃくいも」が搭載されたコンテナなどが組み込まれている約1000トンの貨物列車を引っ張ることができる理由は、実は連結器にヒミツがあります。
貨物列車の場合、1つの連結器につき約2.5センチの「隙間(あそび)」があり、動き出す(引き出す)際には、一番前の機関車のすぐ後ろに連結されている貨物車両(1両目)が最初に動き出し、次いで2.5センチの隙間のおかげで2両目、3両目・・・と先頭から順に時差が生じて動き出すので、1両あたり約40数トンの貨物車両を134トンの機関車で最初に引っ張ることは簡単なことなのです。
その後、車輪が動き出して「慣性(惰性)」が働き、結果として20両、約1000トン程度の重さを最高速度110キロでけん引できる仕組みになっています。
ちなみに、人が乗る客車の連結器は「隙間(あそび)」があまりない種類で、ショックの少ない乗り心地を重視している密着型連結器となっています。
さて、函館貨物駅(五稜郭駅)を出発した貨物列車は「いさりび鉄道(旧江差線)」を走り、木古内駅の手前で交流20kV電圧(在来線用)から交流25kV電圧(新幹線用)に切り替え、さらに新幹線との供用(三線軌道)区間に入ります。
知られているように、本州と北海道を結ぶ青函トンネルは1つしかなく、貨物列車が走る在来線のレール幅は1,067mm、新幹線は1,435mmとレールの幅が異なるため、1つのトンネルを供用するために「三線軌道」という、全国的にもレアな方式で運用されています。
そのため、時間帯によっては貨物列車と新幹線がすれ違うこともあり、新幹線と「男しゃくいも」が搭載されているコンテナがすれ違うこともあるわけなのです。
貨物列車はその後、青森で先頭の機関車を青函トンネル区間専用のEH800形から、EH500形(通称:金太郎)に交換して、目的地である東京隅田川貨物ターミナルへ向けて東北本線などを走ります。
途中、運転士の交代などで何度か停車しますが、函館貨物駅から東京隅田川貨物ターミナルまでの所要時間は約12~13時間程度となっています。
到着後、東京隅田川貨物ターミナルではコンテナの荷卸し作業を行い、取引先のスーパーや飲食店などを通じて、「今金男しゃく」は消費者に届けられます。
筆:Odajima
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