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「今金男しゃく」貨物列車による輸送①

JA今金町で出荷される「今金男しゃく」が食卓に並べられるまで、様々なルートや方法で運ばれていますが、約9割(年間4000トン以上)の出荷先が首都圏であり、その主な輸送方法のひとつ、JR貨物による貨物輸送をピックアップしたいと思います。(写真は実際に撮った写真やイメージ写真など、説明しやすいよう織り交ぜています)

 

箱詰めされた「今金男しゃく」は、まずJR貨物が所有している「12フィートコンテナ」(長さ) 3,647mm × (幅) 2,275mm×(高さ) 2,252mmに、ひと箱ずつ丁寧に積まれていきます。

このコンテナは1つあたり5トンまでの搭載で、1台のトラックに3つのコンテナが搭載されるので、1回の輸送で15トン分の「男しゃくいも」が、函館の貨物駅までトラックで運ばれて行きます。

 

函館にある「函館貨物駅」は、五稜郭駅から約2キロほど離れた場所にある貨物専用の駅で、ここでは到着したトラックに搭載されているコンテナや、貨物列車に積まれているコンテナをフォークリフトを使って行先別に積み替えたり、貨物列車の編成の並び替え作業などを行っています。
「男しゃくいも」が搭載されているコンテナも他のコンテナと同様、トラックの荷台から鉄道用貨車に積み替える作業を行います。

 

ここでは、写真のようにフォークリフトを使って高く持ち上げでコンテナを運ぶので、貨物駅構内は電車や電気機関車が走れるような架線がなく、上部はすっきりしています。この場所で貨物列車を牽引する際には、電気(架線)を必要としないディーゼル機関車(DF200形)を使って、牽引することになります。

なお、貨物駅ではない五稜郭駅構内などは電車、電気機関車が走れるよう架線が張ってあり、ここでのコンテナの荷卸しや積み替え作業は不可能となっています。

「男しゃくいも」が搭載されたコンテナは、他のコンテナと一緒にJR貨物の貨車(コキ100系)に搭載され、最大20両編成=約400メートル、最大総重量約1000トンの編成の中に組み込まれます。
ちなみに、コンテナの側面に大きく書かれた「JRF」はJR Freight(貨物)の意味で、企業名などが書かれている場合には、その企業が所有している私物コンテナとなっています。
また、白いコンテナは冷凍・冷蔵・保冷コンテナという扱いになっていますが、「男しゃくいも」の場合、常温でも運べるので、通常のコンテナで運ぶことになります。

この20両編成の貨車を青森までけん引するのが、青函トンネル(新幹線区間、交流25kV電圧)に対応している電気機関車(EH800形)で、重量約134トン、定格出力4000kwの力持ちの電気機関車です。通常、運転士は1人で、最近は女性の運転士も活躍中です。

さて、1000トンの重さを たった134トンの機関車で引っ張る?これには連結器にちょっとしたヒミツがあります。

次回、連結器のヒミツ、「男しゃくいも」が新幹線とすれ違う、東京隅田川貨物ターミナルまでの長い道のり☆

筆:Odajima