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冬場に家庭を悩ませることと言えば暖房費。
冬にハウスで育てる作物にかかる暖房費は家庭の比ではなく農家さんは苦労をしているそうです。
今金町内で一年中育てている作物といえば軟白長葱が思い浮かびますが、今回取材をしてきた今金町豊田地区で農家を営む南川親吾さんは主にミニトマトの生産で生計を立てている農家さん。冬は農作物を普段作らず亡くなられた奥さんのすすめで平飼いによる養鶏をしている。
突然、職場に現れた南川さん。
「家の畑の一角で面白い実験をしているから見にきて」とのこと。
すぐに用意をして南川さんの自宅へ向かう。
以前も何度かおじゃましたことのある南川さんの畑ですが、久しぶりに行ってみると・・・
見慣れないハウスが増えてる!?
ハウスが変なところで連結している。ハウス脇には見慣れない水路・・・
左側が入口部分。見るからに怪しい雰囲気が!?見るからに怪しい入り口を進むと・・
ハウスの中はハウス同士を接続していることもあってかなり広々。大中小3つのハウスが連結されていた。
ハウス内は上着がいらないほどの温かさで、ついでに気付くのが何やら嗅ぎなれない匂いがすること。
奥に行ってみてその謎は解明されることに。
土の中から筒のようなものが・・よく見るとトイレなどに使われていた換気扇のようなものだった。
匂いの発生源はここだった。ついでにこの部屋が何故か一番温かい。体感では15度くらい。
南川さんが温かさと匂いの理由を教えてくれた。
この床には、青米(くず米)やもみがら、鶏糞などいわゆるバイオマス燃料(有機廃棄物)が敷き詰められていて、今金町で通常廃棄処分となっているものが主な原料で匂いのもとはこのバイオマスの発酵した匂いだった。
南川さんがチャレンジしていた実験とは、
有機廃棄物が発酵する過程で熱を発生させる(発酵熱)事を利用した南川さん流のエコ暖房設備だった。
地温はなんとなくはかったところでも50度近く。熱いところでは50度の温度計を振り切る。
地べたに座り込むと、床暖房の上のような温かさ
ミニトマトの育苗に挑戦中。ミニトマトは通常15℃あれば発芽するとのこと。
一部もみ殻を敷き詰めている場所があった。もみ殻は肥料として優秀なだけでなく、雑草を予防する意味もあるとのこと。
今回、南川さんが紹介してくれた実験ハウスは、冬場の比較的時間がある期間を利用して以前から構想していたものを形にしたもの。教科書は現代農業という雑誌で本州で100%出来ることなら、自分でも50%ぐらいなら出来るかもしれないという思いからスタートしたという。
もう少し形になってきたらホウレンソウでも作ってみたいという南川さん。ためしに麦を植えたらもう芽がでたとのこと。
このような挑戦は、誰にでもできることではないし独り身だからこそできることかもしれないですが、自分なりに創意工夫して限りなくお金をかけず電気や灯油を使わない冬のエコ栽培へのチャレンジに今後も注目。
南川さんの農業に対する思いと何事もまずチャレンジしてみるという姿勢は素晴らしいと思います!!
「おまけ」
帰り際に、
「もう一つ面白いものを見せてやる」
と言われてハウスの逆側にある作業場についていく
ハウス逆側にある作業場の様子
何を見せてくれるのかというと・・
横引きチェーンソーだけで木を製材するところを見せてくれるということで、早速その様子を見せてもらう事に。
足のあたりだけで木の幅を調整している。目印などは一切つけていない。
これが実際に使った横引きチェーンソー
フリーハンドとは思えないキレイな断面。厚さも均等に製材されている。
実際の所、取材をしている本人はチェーンソーを使ったことがないので、この凄さはあまりわからないのですが、ハサミと紙ですらまっすぐ切れない自分からみるとかなりすごい技術なんじゃないでしょうか・・!?
毎回、いろいろなことで僕を驚かせてくれる南川さんですが今回も新しいチャレンジや何やら凄そうな技術を見せてくれました。
冬に暖房を使わずに野菜を作れるのか!?
野菜作りが成功した際にはまた皆さんにお知らせしたいと思います。
実際に製材作業している動画はこちら↓↓↓
ハウスの横に地下水をくみ上げて水を流している水路が作られている。
ハウスから落ちた雪はある程度たまると水路に落ちて溶かされる。除雪の手間が省けるエコなアイデア。
自分で堀った地下水をくみ上げた池が3つ。水量が多い所では毎秒1ℓ。他は毎分10ℓ。
今金町は地下水が驚くほど豊富。
※2021年1月26日追記
現在ではこの方法での農業は行っておりません。
// 修正 150602 趙?>座右の銘は「想像出来ることは実現できる」で、 執筆記事の得意分野はアクティブな事ならなんでもです。